従来妊娠中毒症と呼ばれていた病気は妊娠高血圧症候群という名称に変わりました。

妊娠中毒症は高血圧、蛋白尿、浮腫の症状でしたが、妊娠高血圧症候群は高血圧が症状の主体となり、高血圧のみの場合と、高血圧に蛋白尿が伴う場合とがあります。症状が浮腫だけの場合は危険が少ない事が明らかとなったので、浮腫は診断の基準からはずされました。

この病気が重要なのは下記のような理由があるからです。
  (1)妊産婦死亡の原因の第1位を占めます。
  (2)低出生体重児(未熟児)出生、新生児仮死および新生児死亡の大きな原因となります。
  (3)早産、死産の原因となることがあります。
  (4)妊娠高血圧症候群は25人中1人におこります。
  (5)妊娠高血圧症候群は経膣分娩の割合が減少し、緊急帝王切開術を行う割合が増加します。
  (6)HELLP症候群、胎盤早期剥離、肺水腫などの母体合併症をおこすことがあります。

予防には以下のような注意が必要です。
  (1)軽度の運動、規則正しい生活をする
  (2)ストレスを避ける
  (3) 妊娠中は適切な体重増加となるよう努める
やせ形妊婦:9〜12kg
標準型妊婦:7〜12kg
肥満型妊婦:5kg
  (4)1日10g以下の塩分摂取とする

もし妊娠高血圧症候群になった場合には、以下のように生活や栄養の指導が行われます。場合により入院治療が必要となることがあります。
  (1)カロリー制限
  (2)塩分制限
  (3)水分摂取制限(特別な場合以外は制限しません)
  (4)蛋白質摂取
  (5)動物性脂肪と糖質の制限
  (6)ビタミン摂取

大部分が予防可能で、早期発見によって大事に至ることを防ぐ事が出来ます。そのためにも定期的に妊婦健診を受けることが必要です。


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